ARP ホームページ制作
ウェブアプリケーション開発
アンケート調査
制作実績
ホームページ作成 アプリケーション開発 アンケート調査 制作実績
ごあいさつ 会社概要 リクルート リンク集 アクセスマップ サイトマップ
Tel:03-3666-0405 Fax:03-5652-3410 株式会社アープへのお問い合せ トップに戻る
連載

あなたはビルゲイツの試験に受かるか?
バックナンバー
ウェブアプリケーション開発
その7:極端を考える「ひらめき」
前号へ
  次号へ

 こんなところに落し穴が! という時間差までも考慮に入れた前回のスイッチの問題は、まさに人間の盲点を突くのもでしたが、さて、次の設問7は応募者の何を見ようとしているのでしょうか。

問題 設問7
50個の白玉と50個の赤玉、それに2つの箱がある。この100個の玉をバラバラに2つの箱に入れるものとする。目をつぶって無作為に一方の箱を選び、さらにその中から無作為に1個の玉を取り出すとしたとき、白玉を引く可能性を最大にするには、最初どのように2つの箱に玉を入れておけばいいか。

 白玉と赤玉がどちらも同じ数だけあるわけだから、このような同じ条件のもとで無作為に1個の玉を取り出すとするなら、白玉を引く確率はどう考えても全体で50%のはずです。一方だけを取り出しやすいようにすることなどは不可能のように思えます。果たしてそうか。
 ではまず、便宜上、二つの箱に名前を付けてAとBとします。今、Aに白玉だけを50個、Bに赤玉だけを50個入れたとしたら、この状態で白玉を引く確率といえば、全体でAの箱を選ぶ確率と同じになるはずだから50%だろう、と考えます。 
 これはAを選んで白玉を引く確率とBを選んで白玉を引く確率の和になるということを、直感で出しているわけでそのとおりなのです。
 つまりこの直感で考えたことを、確率論として論理的に説明すれば、最初、Aを選ぶ確率が50%。次にそのAの中から白玉を引く確立は白玉の割合になりますから50/50=100%です。だからAを選んで玉を取り出すこの一連の動作で白玉を引く確率は50% x 100%=50%ということになります。しかしBを選んでしまった場合に白玉を引く確率となると、同様の計算で50% x 0/50% = 0%となります。ですから全体からみた確率は、確率論の数式にしたがって前者と後者の和50%+0%となりますので、直感で考えたとおりの50%になるわけです。
 そこで、Aに白玉を25個と赤玉を25個、Bにも白玉を25個と赤玉を25個入れた場合はどうなるか。同様の計算からAを選んで白玉を引く確率50% x 25/50%=25%と、Bを選んで白玉を引く確率50% x 25/50%=25%との和になりますので、この場合も白玉を引く確率は50%になります。
 では、中の色のバランスを少し変えた場合はどうでしょうか。Aに白玉を30個と赤玉を20個、Bには逆に白玉を20個と赤玉を30個、を入れた場合をみてみます。
 Aを選んで白玉を引く確率は、上記に従って50% x 30/50% = 30%、一方、Bを選んで白玉を引く確率は、50% x 20/50% = 20%です。したがって、全体で白玉を引く確率はこの2つの和30% + 20%=50%で、やはり50%と変わりません。
 ここでどう考えるか、やはり同じになると考えるか、いや、設問はどのように玉を入れておけばいいのかを聞いているのだから、必ず答があるはずだと考えるかで、道の開け方が違ってくるということです。ここで次のことに気付くかどうか。
 つまりAとBに50個ずつ玉を入れる限り、白赤をどのような混合の割合で入れたとしても、白玉を引く確率は50%で変わらない、ということに気付けば、AとBに入っている玉の数が、もしも同じでないとするならばどうなるか、ということに思いがいくはずです。
 今、Aに白玉20個、赤玉10個の合計30個を、Bには白玉30個、赤玉40個の70個を入れたとしたらどうなるか。この場合、Aを選んで白玉を引く確率は50% x 20/30% = 1000/30 = 33.3%、Bを選んで白玉を引く確率は50% x 30/70% = 1500/70 = 21.4%、従って全体では33.3% + 21.4%=54.7% と、50%にはなりません。しかもこの場合50%以上に確率が上がっています。
 そこで、このAとBの2つの確率計算式をじっくり見ていると、玉を少なく入れる箱に白玉を多くしていけば、全体として白玉を引く確率が高くなっていくことを示していることがわかってきます。
解説図
 ここまでくれば、もう正解に到達したも同然で、その極限の状態を考えればいいわけで、それは一方の箱に白玉を1個だけ入れるケースです。この場合、Aを選んで白玉を引く確率 50% x 1/1% = 50%と、白玉49個と赤玉50個入っているBを選んで白玉を引く確率である50% x 49/99% = 24.7%との和、50% + 24.7% = 74.7%にもなるというわけです。
 この設問の背景はこうです。最初、どうしても同じ確率となるように思える設問の場合、応募者の頭の中で極端なケースがひらめくかどうかを見ているのです。ソフトやシステムの開発などでは、この「ひらめき」こそ大きな役割を果たすことがしばしばで、特に行き詰ったときなど解決への大きなきっかけを与えてくれた、そういうビル・ゲイツらの体験に基づく設問というわけです。では合格点を取れる解答です。

正解 正解7 一方の箱に白玉を1個だけ、もう一方の箱には残りの99個の玉を入れる。

 それでは次の問題でビル・ゲイツは応募者の何を見ようとしているのか、その出題背景も考えながら解いてみてください。

問題 設問8 赤玉と白玉がいっぱい入った箱が3つある。1つには赤玉だけ、1つには白玉だけ、1つには赤玉と白玉が混ざって入っているが、外からは見えない。箱の外側には中身のラベルが貼ってあるが、いずれも間違っている。今、中を見ないで箱から最初1個だけ玉を取り出すことにより、それぞれの箱に何玉が入っているかを当てるにはどうするか。

前号へ   次号へ


 ビル・ゲイツの出題問題に関しては、HOW WOULD YOU MOVE MOUNT FUJI ? (Microsoft’s cult of the puzzle. How the world’s smartest companies select the most creative thinkers. )By William Poundstore の原書や、筆者の海外における友人たちの情報を参考にしています。
 また連絡先不明などにより、直接ご連絡の取れなかった一部メディア媒体からの引用画像につきましては、当欄上をお借りしてお許しをいただきたく、よろしくお願い申し上げます。


梶谷通稔 【執筆者】  梶谷通稔 - かじたに みちとし
岐阜県高山市出身 早稲田大学理工学部応用物理学科卒

元 :   米IBM ビジネス エグゼクティブ
現在: (株)ニュービジネスコンサルタント社長
    日本IBM  GBS 顧問
    東北芸術工科大学 大学院客員教授
    (株)アープ 最高顧問
 講演・セミナー・研修・各種会合に (スライド9125枚とビデオを使用)
 コンピューター分析が明かすリクエストの多い人気演題例
 (参加者層に応じてミックス可) (各1~2時間)
  ・ビジネスの「刑事コロンボ」版。270各社成功発展のきっかけ遡及解明
テレビ出演
  ・不況や国際競争力にも強い企業になるには。
   その秘密が満載の中小企業の事例がいっぱい
  ・成功する人・しない人を分けるもの、分けるとき。
  ・もったいない、あなたの脳はもっと活躍できる!
  ・こうすれば、あなたもその道の第一人者になれる!
  ・求められるリーダーや経営者の資質。
  ・栄枯盛衰はなぜ起こる。名家 会社 国家衰亡のきっかけ。
  ・人生1回きり。あなたが一層輝くために。
  ・どう変わる! インターネット社会


 出版:
  1988年  『企業進化論』 (日刊工業新聞社刊) ベストセラー
  1989年   『続・企業進化論』 (日刊工業新聞社刊) ベストセラー
  2009年   『成功者の地頭力・あなたはビルゲイツの試験に受かるか』 (日経BP社)

 連載:
  1989年 - 2009年   『徒然草』 (CSK/SEGAの全国株主誌)
  1996年 - 2003年   『すべてが師』 (日本IBMのホームページ)
  1995年 - 進行中   『あなたはビル・ゲイツの試験に受かるか』 (Web あーぷ社)

※この連載記事の著作権は、執筆者および株式会社アープに帰属しています。無断転載・コピーはおやめください。