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あなたはビルゲイツの試験に受かるか?
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その10:連立方程式で解けない?
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 面接官から、いきなり前回のような車の鍵方向の質問を出されたら戸惑うものです。非常に漠然とした聞き方だからです。そして少し落着いて考えても、ドアの開閉は同じ回数だけあって、一方の動作が「やり易い」ならば一方が「やりにくく」なり、確実に一方がよいという理由が見当らない。結局、出題者側を納得させるような説明が求められている、ということでした。
 このような設問は、今まで見てきたものの中で初めてでしたが、では、今度はどうでしょうか。前回の「漠然とした設問」とはまったく逆で、はっきりと数字を扱っている問題です。解答を見れば、これもまた意外な背景がそこにあります。

問題 設問10 トムとジムは2人で21ドル持っている。トムはジムよりも20ドル多く持っている。それぞれいくら持っているか。ただし、答えに端数を出してはいけない。

 この設問を見た瞬間に、応募者は3つのタイプに分かれるようです。
 まず1つのタイプは、即座にトムは20ドル、ジムは1ドルと回答したあとで、「それにしてもどうしてこんな簡単な設問を出すのだろう」と、いぶかるタイプです。
 この欄でご紹介しているすべての設問は、面接の際に出されるもので、筆記試験ではありません。したがって常に目の前で面接官が答えを待っている場面を想像していただくとよくわかりますが、応募者はできるだけ早く解答を出した者のほうが有利な評価を得られると考えるものです。だから、これは「即答をテストする設問」だと受け取る応募者がいても不思議ではありません。
 2つ目は、一瞬、トムは20ドル、ジムは1ドルと脳裏をかすめるものの、「待てよ、端数を出してはいけないと言っているが・・・」というところで「20ドル多く」と言っていることに気付き、考え直します。しかし、どんなに考えてもトムは20.5ドル、ジムは0.5ドルとなって端数が出てしまうが、以前、スイッチの設問でもあったように、何か自分の気が付かないところで正解があるのかもしれないと考え込むタイプです。
 3つ目は、こんなことはあり得ない、この設問は解けない、と即答ないしは早い段階で回答するタイプです。
 さて、タイプ1の解答のように、もしトムが20ドルならば、差し引きジムよりも19ドルしか多く持っていないことになりますから、明らかにこの解答は間違いです。問題はタイプ2の考え込む応募者です。
 これまで見てきた設問の数はまだ少ないものの、地球上で出発点に戻る地点の数の問題、水位の問題、白玉赤玉の確率の問題、スイッチの問題などは、いずれも物理や数学の世界における出題で、その正解を見れば解答は1つとは限らない、あるいは解答がないように見えても、柔軟な姿勢でよ〜く考えれば正解に至るといったものばかりでした。
 したがって、この設問にしても、よ〜く考えねばならないと思うわけですが、これまでの設問とはただ一点、重要なところで違うのです。
 大げさに計算するまでもありませんが、その一点を明快にする意味で、方程式にしてこの問題を解きます。
 まずトムの持ち分をX、ジムをYとすれば、X+Y=21、X−Y=20という連立方程式になります。これを解くと X=20.5、Y=0.5となり、これ以外のXとYの解は導き出されないことがわかります。
 ところが、この解には端数が付いています。でも、これは純粋な数学の世界において導き出された絶対の結果で、この解は変えようがない、つまりこの一点です。もう一度言います。柔軟な考え方をすれば、最終的に正解へと辿り着けるというものではない、絶対の世界という点です。だから、この設問には正解はないのです。
 では、なぜこのような設問が用意されたのでしょうか。それは、この一点を明快に説明し、はっきりと不可のものは不可だと、自信を持って回答できるかどうか、応募者の資質をみようとしているのです。最初わからないため、ややもすると解のない世界に迷い込み、無益に時間だけを浪費してしまうことが起こりがちなプログラミングやシステム設計の分野で、いち早く路線を切り替えることができるか、あるいはどんな立場であろうと、間違いは間違いだと物を申せる人物かどうかを問うているとも言えます。
 では解答です。


正解 正解10 トムがジムより20ドル多く持つためには、端数の出る20.5ドルただ一つであり、したがって、端数が出てはいけないという出題者側のこの設問内容は間違っている。

 では、次の問題はどうでしょうか。その背景も頭の片隅で考えながら解いてみてください。

問題 設問11 3リットル入りのバケツが1個、5リットル入りのバケツが1個ある。水はいくらでも使えるものとして、正確に4リットルの水の量を量るにはどうすればいいか。


 この機会に、米ドル紙幣の日本紙幣とはちょっと変わった点などをご紹介してみます。

紙幣を見れば、どの連邦準備銀行で発行されたものかすぐわかる

 見方は簡単で、アルファベットの証印とその左肩にある数字で確認できるのです。紙幣中央の肖像画左側に配置されたアルファベットの証印と左肩の数字の組み合わせが 以下のようになっていて、たとえば、サンプルの1ドル紙幣はHの8ですからセントルイス連邦準備銀行であり、2ドル紙幣はFの6ですからアトランタ連邦準備銀行ということになります。2ドル札は一般に見慣れていない方も多いようで、アメリカ国内でも入手困難になった(幻となる運命)紙幣です。

A 1
ボストン
B 2
ニューヨーク
C 3
フィラデルフィア
D 4
クリーブランド
E 5
リッチモンド
F 6
アトランタ
G 7
シカゴ
H 8
セントルイス
I 9
ミネアポリス
J 10
カンサスシティ
K 11
ダラス
L 12
サンフランシスコ
 
1ドル紙幣
 
2ドル紙幣

なお、新札には証印でなく、従来あった証印のすぐ左にダイレクトでG7とかC3、L12などの文字が入っています。


5ドル紙幣   10ドル紙幣

20ドル紙幣   50ドル紙幣

100ドル紙幣


 

アン・カット(未裁断)米ドル紙幣の発行

1ドル紙幣32枚未断裁シート
1ドル紙幣32枚未断裁シート
 
額入りの1ドル紙幣32枚未断裁シート
額入りの1ドル紙幣32枚未断裁シート
 
ホルダー入り5ドル紙幣4枚シート
ホルダー入り5ドル紙幣4枚シート
 アメリカには“本物で刷り上げたままの正規紙幣を未断裁シートのまま”発行するという面白い例があります。もちろん裁断する前の本物ですから一枚一枚に連番シリアルナンバー入りです。
 裁断などで切れていないお金ですから、すなわちお金と縁が切れない…という意味合いから、縁起物として人気があり、招き猫のような商売繁盛の象徴として額に入れられ、カジノやホテル、飲食店などで飾られています。
 また、プレゼントの包装紙にして相手をびっくりさせて楽しんでいるそうです。刷り上げたままのアメリカ正規紙幣が、シートの状態であなたのお手元へ!
 コレクションとしてプレミヤがついて、オークションに出されていますが、額入りの1ドル32枚未断裁シートは 現在29,800円 ほどのようです。
 
1ドル紙幣32枚未断裁シートで包装
1ドル紙幣32枚未断裁シートで包装


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 ビル・ゲイツの出題問題に関しては、HOW WOULD YOU MOVE MOUNT FUJI ? (Microsoft’s cult of the puzzle. How the world’s smartest companies select the most creative thinkers. )By William Poundstore の原書や、筆者の海外における友人たちの情報を参考にしています。
 また連絡先不明などにより、直接ご連絡の取れなかった一部メディア媒体からの引用画像につきましては、当欄上をお借りしてお許しをいただきたく、よろしくお願い申し上げます。


梶谷通稔 【執筆者】  梶谷通稔 - かじたに みちとし
岐阜県高山市出身 早稲田大学理工学部応用物理学科卒

元 :   米IBM ビジネス エグゼクティブ
現在: (株)ニュービジネスコンサルタント社長
    日本IBM  GBS 顧問
    東北芸術工科大学 大学院客員教授
    (株)アープ 最高顧問
 講演・セミナー・研修・各種会合に (スライド9125枚とビデオを使用)
 コンピューター分析が明かすリクエストの多い人気演題例
 (参加者層に応じてミックス可) (各1~2時間)
  ・ビジネスの「刑事コロンボ」版。270各社成功発展のきっかけ遡及解明
テレビ出演
  ・不況や国際競争力にも強い企業になるには。
   その秘密が満載の中小企業の事例がいっぱい
  ・成功する人・しない人を分けるもの、分けるとき。
  ・もったいない、あなたの脳はもっと活躍できる!
  ・こうすれば、あなたもその道の第一人者になれる!
  ・求められるリーダーや経営者の資質。
  ・栄枯盛衰はなぜ起こる。名家 会社 国家衰亡のきっかけ。
  ・人生1回きり。あなたが一層輝くために。
  ・どう変わる! インターネット社会


 出版:
  1988年  『企業進化論』 (日刊工業新聞社刊) ベストセラー
  1989年   『続・企業進化論』 (日刊工業新聞社刊) ベストセラー
  2009年   『成功者の地頭力・あなたはビルゲイツの試験に受かるか』 (日経BP社)

 連載:
  1989年 - 2009年   『徒然草』 (CSK/SEGAの全国株主誌)
  1996年 - 2003年   『すべてが師』 (日本IBMのホームページ)
  1995年 - 進行中   『あなたはビル・ゲイツの試験に受かるか』 (Web あーぷ社)

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