その61 簡単そうに見える植木算問題には要注意 |
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前問の競走馬の問題は、複数の事柄が入り組んでいて複雑に見えましたが、そんなときは1つのキーポイントをベースに考えていけば、スムースに解に至ることを見ていただきました。そこでは論理思考力および解答スピードも重要視されているということでした。 では、今号の問題はどんなポイントを見ようとしているのでしょうか。
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この問題はどのように読み返しても、問題を解き始める際の糸口、突破口、手がかりといったものとは無縁のようです。 そこで前号のこの設問に前置きしてある、「では、ストップウオッチを持った面接官の前で、あなたはこの問題をどれくらいの時間で解答できるか」に目を留めた方たちの中には、だからこれは計算のスピードを問う問題だとして受け止め、3メートルを1日10センチだと30日かかるから、到達は4月30日、いやそうじゃない、スタートは朝の6時だから5月に入ってしまう、などといった点に特に気をくばりながら取り組まれた方たちもおられたかもしれません。 たしかにこの問題を内容的に見れば、「植木算」という小学6年生ころの教科書に出てくる計算法の一種になります。しかし小学算数といえども、そこには数学の世界だけではなく、日常における観察注意力あるいは思慮深さが伴っていないと、つい間違えてしまうという内容が含まれているということです。 そこでこの設問の解説に入る前に、まずはちょっとした力試しとして、「植木算」がらみの次の演習問題を3題、それこそ何秒で解けるかやってみてください。
ここでは演習問題を3つだけ、ばらばらに独立した形で出していますが、もしも読解力を含めた主として計算スピード力を見ようとする単純計算問題100題が載っている問題集の中に、これら3つの問題が紛れ込んだ形で出題されているとしたら、おそらくうっかり間違えてしまう人が出てくることが考えられます。
このように単純そうに見える問題には、それなりに注意してとりかからねばならないということですが、それではこれら演習問題と同じ植木算と思われる本題の設問はどこで間違いやすいというのでしょうか。 それでは当設問の解説です。 したがって4月28日が求める正解で、もっと丁寧に言えば、日付は4月28日で当日の夕方6時までの間に到達する、になります。 このように最初の1日目だけに関心がいってしまうと、つい落とし穴に陥ってしまいますが、到達日という後ろから逆算するという冷静な発想の転換ができれば、それを避けることができます。 植木算は複雑な論理思考をうながしたり試したりするといった内容ではありませんが、前述しましたようにその背景として、常日頃の注意力や洞察力、あるいは冷静な観察力や思慮深く物事を見ているかどうかなど、それら一般の物の見方に関する能力が試されているということです。 それでは、正解です。 |
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それでは次の問題をやってみてください。 |
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ビル・ゲイツの出題問題に関しては、HOW WOULD YOU MOVE MOUNT FUJI ? (Microsoft’s cult
of the puzzle. How the world’s smartest companies select the most
creative thinkers. )By William Poundstore の原書や、筆者の海外における友人たちの情報を参考にしています。 また連絡先不明などにより、直接ご連絡の取れなかった一部メディア媒体からの引用画像につきましては、当欄上をお借りしてお許しをいただきたく、よろしくお願い申し上げます。 |
執筆者紹介
テレビ出演と取材(NHKクローズアップ現代、フジテレビ、テレビ朝日、スカパー)
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新聞、雑誌インタビュー 多数
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